<東京五輪>応募26競技から18連盟落選落胆「なぜ…」
毎日新聞 6月22日(月)21時13分配信
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日、開催都市が提案できる追加種目の1次選考の結果を発表した。応募した26国際競技連盟のうち、18連盟が落選する狭き門。最終選考に残った8連盟には野球・ソフトボール、空手、スカッシュなどの有力競技が順当に選ばれたほか、地道な普及活動を続けてきたボウリング、若者の人気のあるサーフィンなどが生き残った。一方で落選した関係者は「なぜだ」と肩を落とした。【田原和宏、神保忠弘、熊田明裕】
野球の日本代表「侍ジャパン」の特別顧問を務める王貞治さんは東京都内で取材に応じ「僕は絶対に選ばれると思っている。野球は国技」と自信をのぞかせた。ソフトボール日本代表の上野由岐子選手は「ほっとした。子供たちに夢をつなげられるようにしたい」とコメントした。
日本ボウリング協会の武部勤会長は都内で記者会見。この日が江戸末期に長崎にボウリングが伝わった「ボウリングの日」であることを紹介して「老いも若きも男も女も誰でも楽しめるスポーツ。(最終選考に残ったのは)みんなに勇気を与えてくれる」と満面の笑みを浮かべた。種目採用を求めて昨年12月から100万人を目標に始めた署名も90万人を超えたという。
3大会連続で国際オリンピック委員会(IOC)による五輪競技の候補に挙げられながら落選したスカッシュは、日本協会が松井千夏選手(37)らトップ選手も加わって会見。松井選手は「何度も『あと一歩』を経験したのでこれからが大事」と気を引き締めた。
日本サーフィン連盟の酒井厚志理事長は「一番の魅力はスピードと迫力ある技。自信があったのでこれからという思いが強い」と語った。国内の愛好者は若者を中心に150万人を数え、酒井理事長は若者の人気が決め手になったと見る。
組織委は8月7、8日に東京で行うヒアリングを踏まえて最終選考。9月末までに追加種目をIOCに提案する。IOCは昨年12月に発表した中長期改革「アジェンダ2020」で全体の種目数の上限を約310種目としたが、今回の提案は「別枠」扱い。IOCも組織委も、どれだけ提案できるかの明確な基準は示していない。
千載一遇の好機と期待が高まっただけに落選した団体は悔しがる。2年前に東京五輪の実施競技の候補に挙がった7競技で唯一、落選したウエークボード。日本ウェイクボード協会の薄田克彦会長は「まさか、という思い。国内の普及がサーフィンに比べて、足りないと判断されたことが敗因」と落胆。相撲関係者も「せっかく日本で開かれるのだから」とつぶやいた。
引用:yahooニュース